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都心部・品川地下鉄構想

都心部・品川地下鉄構想は、東京メトロ南北線の白金高輪駅~品川駅を結ぶ地下鉄構想です。南北線または都営三田線に乗り入れる形が想定されています。

2016年国土交通省交通政策審議会答申198号に「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」として盛り込まれました。開業予定時期は未定です。

都心部・品川地下鉄構想の概要

都心部・品川地下鉄構想は、東京メトロ・都営白金高輪駅と品川駅を結ぶ地下鉄計画です。現時点では経路や完成時期などの決定事項はありません。構想段階の地下鉄路線です。

2019年3月に国土交通省の交通政策審議会が「東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査」の調査結果を発表。そのなかで、品川地下鉄の概要が初めて示されました。

それによりますと、品川地下鉄の路線延長は2.5km、途中駅は設置されません。事業費は800億円(建設費763億円、車両費37億円)、建設期間は10年間を要すると見積もられました。

画像: 東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査

新線区間の所要時間約4分で、運行頻度は全時間帯で毎時12本と想定しています。全ての列車が東京メトロ南北線(麻布十番方面)または都営地下鉄三田線(三田方面)と直通運転します。直通方向は両線に半数ずつを基本とし、日中のみ南北線方面を毎時8本、三田線方面毎時4本と想定されています。

白金高輪駅には東京メトロ南北線と都営三田線が乗り入れており、2面4線のホームがあります。このうち外側2線が目黒方面に延びており、内側の2線が白金高輪止まりになっています。この内側2線を品川方面に延ばすとみられます。内側2線は南北線が使用していることもあり、品川延伸の際も南北線優先のダイヤが組みやすくなりそうです。

品川地下鉄のルートは2つ検討されました。ひとつは、国道1号から東に折れ、整備中の環状4号の地下を抜けて、国道15号の地下を南に折れて、JR・京急線と平行に品川駅を配置するルート(Aルート)。もう一つは、国道1号を南に進み、柘榴坂の下を東へ向かい、国道15号やJR・京急線と直行する位置に品川駅を配置するルートです(Bルート)。

画像: 東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査

輸送人員を予想したところ、Aルートが1日13.4万人、Bルートが7.8万人となり、他路線との乗換移動距離が比較的短いAルートの方が多くなることが示されました。

運賃体系は東京メトロと同等とし、東京メトロの既存線とは通算運賃と考えています。つまり、営業主体は東京メトロを想定していることになります。

品川地下鉄の需要推計や事業性については、Aルートの場合で輸送人員が1日13.4万~14.3万人、費用便益比が2.5~3.1、収支採算性(累積資金収支)は16~19年目に黒字転換します。メトロの既存線の減収の影響を考慮した場合、24~28年目の黒字転換です。したがって、社会経済条件に拠らず、目安とされる開業後40年以内には累積赤字が解消される結果となっています。

品川地下鉄の整備により、南北線(目黒→白金台)の混雑率は17ポイント緩和し、銀座線(新橋→虎ノ門)は7ポイント緩和すると予想しています。新橋駅で銀座線に乗り換えて溜池山王方面に向かっていた旅客が、品川地下鉄経由で南北線に流れるという見通しで、これらの減収を考慮しても、24~28年目には黒字転換するということです。

都心部・品川地下鉄構想は、南北線の品川延伸、と捉えることもできます。ただ、東京メトロが事業主体になる可能性は低く、建設されるにしても上下分離となるでしょう。

都心部・品川地下鉄構想の沿革

都心部・品川地下鉄構想は、東京都が2015年7月10日に発表した「広域交通ネットワーク計画について≪交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ≫」ではじめて明記されました。

それを受けて、2016年4月20日の交通政策審議会答申第198号「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」では、「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」と位置づけられました。

2019年3月には「東京圏における国際競争力強化に資する 鉄道ネットワークに関する調査」がまとめられ、「関係者間で事業化に向けたより具体的な検討が進められるべきである」と明記されました。

都心部・品川地下鉄構想のデータ

都心部・品川地下鉄データ
営業構想事業者 未定
整備構想事業者 未定
路線名 未定
区間・駅 白金高輪~品川
距離 2.5km
種別 未定
種類 普通鉄道
軌間 1067mm
電化方式 1500V
単線・複線 複線
開業予定時期 未定
備考 --

都心部・品川地下鉄構想の今後の見通し

都心部・品川地下鉄構想は、2015年に東京都が提案した新しい計画です。構想自体には無理はなく、リニア中央新幹線の起点となる品川の重要性は今後高まることからも、品川への地下鉄建設は必要であるという認識は衆目の一致するところ。そのため、計画は推進されていくと思われます。

一方、計画の練度は低く、198号答申では「検討熟度が低く構想段階である」と指摘されています。事業化するには具体的な経路案や採算性など、より深い調査が求められました。

198号答申のフォローアップとなる、上記2019年3月調査結果では、事業性について大枠で問題ないとの認識が示されました。そのため、技術面を含めた詳細な計画が立てられる段階になったといえます。

品川駅周辺ではリニアが開業する2027年頃をメドに、大規模な再開発事業が進められており、地下鉄を整備する場合、再開発と一体になって進めるのが経費からも合理的です。この点は交通政策審議会でも指摘されていて、そのため、品川地下鉄の事業化も、早いスピードでまとめられる可能性はあります。

導入道路となる環状4号線の工事期間は、2032年度までとされています。道路の開通予定はあてになりませんが、品川地下鉄を環状4号線と一体整備をするなら、2030年代前半に工事が終了する可能性はあるでしょう。

路線全体の距離は2.5kmと短いので、着工してしまえば開業までは長い時間はかからないと思われます。リニアが2027年、環状4号が2032年度、とそれぞれメドがありますので、品川地下鉄もそれにあわせて、意外と早く開業の日を迎えるかもしれません。

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